ーー「株価って、なんで上がったり下がったりするんだろう?」
株式投資を始めたばかりの人が、最初にぶつかる疑問。
株価の変動は、まるで生き物のように感じられるかもしれません。
- 今日は上がった
- 明日は下がった
- 理由が分からない
- ニュースを見ても理解できない
こうした状況が続くと、
投資を続けるのが不安になったり、
「やっぱり投資は怖い」と思ってしまう人も多いです。
しかし安心してください。
株価が動く理由には“考え方の軸”があり、初心者でも理解できます。
大事なのは、
「株価はランダムではなく、需要と供給(買いたい人と売りたい人のバランス)で決まる」
ということ。
本記事では、
株価が上がる・下がる理由を、できる限りシンプルに、例えを使いながら解説 します。
この記事を読み終える頃には、
- 株価の動きを「理由づけて」考えられるようになり
- ニュースの受け取り方が変わり
- 投資がもっと「落ち着いてできる」ようになります。
■ 株価はどうやって決まるの?
株価は、需要と供給 によって決まります。
買いたい人が多い → 株価は上がる
売りたい人が多い → 株価は下がる
とてもシンプル。
しかし、ここで重要なポイントは、
「買いたい・売りたい」と思う気持ちは“期待”によって変わる
ということ。
つまり、
株価 = 企業の価値そのもの ではなく
株価 = 企業の価値に対する“期待の変化”
で動いています。
■ 株価が上がる理由(投資家が「期待」したとき)
株価が上がるときは、投資家がその企業に対して
- 将来の利益が伸びそう
- 成長していきそう
- 事業がうまくいきそう
- 経営が改善しそう
- 市場全体が良くなりそう
などと 期待を強めたとき です。
✅ 株価が上がる代表的な理由
| 上昇要因 | 内容 |
|---|---|
| 好決算 | 売上・利益が予想より良かった |
| 新サービス・新製品の発表 | 成長の期待が高まる |
| 業界の追い風 | 市場全体が伸びている |
| 大口の契約や提携 | 利益が安定する可能性 |
| 景気が良くなる | 消費や投資が活発に |
例)
ある飲食チェーンが、
大人気の新メニューを発売 → 売上が好調 → 利益が伸びる見込み
→ 投資家が「もっと伸びる」と思う → 株を買う人が増える → 株価が上がる
■ 株価が下がる理由(投資家が「不安」や「失望」したとき)
反対に株価が下がるときは、投資家の期待が
- 弱まった
- なくなった
- 不安に変わった
ときです。
✅ 株価が下がる代表的な理由
| 下落要因 | 内容 |
|---|---|
| 悪い決算 | 利益が予想より低い |
| 不祥事・内部問題 | 信頼が損なわれる |
| 市場全体の不安 | 景気後退・金利上昇・戦争など |
| 競合にシェアを奪われる | 成長が鈍化 |
| 優待・配当の改悪 | 魅力が下がる |
例)
ある企業が不正会計をしていたと発覚
→ 投資家が「この会社は信頼できない」と思う
→ 売る人が増える → 株価が下がる
■ ポイントは「事実」ではなく「予想とのギャップ」
ここが非常に重要。
株価は、発表された“数字”そのものではなく
数字が “予想より良いか悪いか” で動く。
✅ 例)
市場予想:売上 100億円
実際の結果:売上 120億円 → 株価は上がりやすい
市場予想:売上 100億円
実際の結果:売上 95億円 → 株価は下がりやすい
同じ「良い・悪い」でも、
投資家が期待していたラインを超えたかどうかが重要。
■ では、「期待」はどこから生まれる?
期待は、情報から生まれます。
- 決算発表
- 経済ニュース
- 政府方針
- 金利・為替の変化
- 新商品やサービスの発表
- 経営者の発言
- 同業他社の業績
投資家はこうした情報を見て、
「この会社は伸びる」
「いや、伸びない」
と判断するわけです。
■ 株価は「感情」でも動く
投資家は人間です。
つまり、株価は理屈だけではなく“心理”でも動く。
- 上がっている株は「もっと上がりそう」に感じる
- 下がっている株は「もうダメかも」と思ってしまう
これが「群衆心理」であり、
株価が動く最大の理由の一つです。
■ 初心者が混乱しないための“考える軸”
ニュースの言葉やチャートに振り回されないために、
次の視点を持ってください。
株価は、「企業の本当の価値」ではなく「みんながどう思うか」で動く。
だからこそ、
- 落ち着いて判断すること
- 焦らないこと
- 長期で育てる姿勢を持つこと
が大事になります。
■ 今日からできる「株価に振り回されない」投資法
① 一喜一憂しない(短期の値動きはノイズ)
② 長期で利益が伸びる企業を選ぶ
③ 少額から積み立てる
④ 含み損でも慌てて売らない
⑤ ニュースは「期待の変化」を見る
投資は “結果を焦らず、続けた人” が勝ちます。
株価の変動を「敵」ではなく「味方」として見られるようになると、
投資はぐっと楽になります。
■ まとめ
| 株価が上がる | 株価が下がる |
|---|---|
| 期待が高まる | 期待が薄れる or 不安が生まれる |
| 買いたい人が増える | 売りたい人が増える |
そして最も重要なこと:
株価は“予想とのギャップ”で動く。
長期で見れば、
成長する企業の株価は ゆっくり、しかし確実に上がっていきます。
あなたは今日から、
「値動きを追う人」ではなく
「企業そのものを見て投資する人」 にステップアップしましょう。

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