ーー専門用語がわからないままでは、チャンスもリスクも見えない。
海外FXを始めようとすると、最初にぶつかる壁が「専門用語の多さ」です。
国内FXと似ているようで、実はルールも仕組みも異なる部分が多く、
英語由来の言葉や海外特有の制度が頻繁に登場します。
たとえば「ゼロカット」「スプレッド」「NDD方式」など、
何となく聞いたことはあっても、実際に意味を理解していない人が多いのではないでしょうか?
本記事では、海外FXを始める前に絶対に知っておきたい20の基本用語を、
初心者でもわかるように実践例とともに解説します。
この20語を理解すれば、海外FXの仕組みが“立体的に”見えてきます。
- ■ 1. レバレッジ(Leverage)
- ■ 2. ゼロカット(Zero Cut)
- ■ 3. ロット(Lot)
- ■ 4. スプレッド(Spread)
- ■ 5. スワップポイント(Swap Point)
- ■ 6. 証拠金(Margin)
- ■ 7. ロスカット(Stop Out)
- ■ 8. マージンコール(Margin Call)
- ■ 9. NDD方式(No Dealing Desk)
- ■ 10. STP/ECN口座
- ■ 11. ボーナス(Bonus)
- ■ 12. ロールオーバー(Rollover)
- ■ 13. ロング/ショート(Long / Short)
- ■ 14. スキャルピング(Scalping)
- ■ 15. デイトレード(Day Trade)
- ■ 16. スイングトレード(Swing Trade)
- ■ 17. VPS(Virtual Private Server)
- ■ 18. EA(Expert Advisor)
- ■ 19. MT4/MT5(MetaTrader)
- ■ 20. リクオート/スリッページ(Requote / Slippage)
- ■ 用語の“つながり”で理解を深めよう
- ■ まとめ:20語で海外FXの全体像が見える
■ 1. レバレッジ(Leverage)
少ない資金で大きな取引ができる仕組み。
たとえばレバレッジ500倍なら、1万円で500万円分の取引が可能です。
海外FXの最大の魅力は、この“高レバレッジ”にあります。
ただし、損失も同じ倍率で拡大するため、
証拠金管理(資金コントロール)が必須です。
✅ 例:1ドル=150円のとき、1万通貨を取引するには150万円必要だが、
レバレッジ500倍ならわずか3,000円で取引可能。
■ 2. ゼロカット(Zero Cut)
口座残高がマイナスになっても、追加入金が不要になる制度。
海外FXの最大の安心ポイントの一つです。
相場が急変しても、損失は入金額までで止まります。
✅ 例:急な円高でポジションが一瞬で吹き飛んでも、
残高が-10万円になった分は“ブローカーが補填”してくれる。
※国内FXでは追証(追加証拠金)が発生するため、海外FXの特徴的な仕組みです。
■ 3. ロット(Lot)
取引数量の単位。
1ロット=10万通貨が一般的ですが、海外FXではブローカーごとに設定が異なります。
- 1ロット=10万通貨(スタンダード口座)
- 0.1ロット=1万通貨(ミニ口座)
- 0.01ロット=1,000通貨(マイクロ口座)
初心者は0.01ロット(マイクロロット)から始めるのがおすすめです。
■ 4. スプレッド(Spread)
買値(Ask)と売値(Bid)の差。=実質的な手数料。
スプレッドが狭いほど有利です。
海外FXでは、ECN口座などで超低スプレッド取引が可能です。
✅ 例:USD/JPYのスプレッドが1.0pipsなら、
1万通貨で取引すると約100円のコスト。
■ 5. スワップポイント(Swap Point)
通貨間の金利差によって毎日発生する利息調整金。
- 高金利通貨を買う(ロング) → プラススワップ
- 高金利通貨を売る(ショート) → マイナススワップ
海外FXではスワップが「日ごと」「業者ごと」に異なり、
同じ通貨ペアでも条件が大きく違います。
✅ 例:トルコリラやメキシコペソのロングで“スワップ狙いトレード”が人気。
■ 6. 証拠金(Margin)
取引のために預ける担保金。
レバレッジをかけるために必要な“最低限の資金”です。
例:1ドル=150円、1万通貨、レバレッジ500倍の場合
→ 必要証拠金はわずか 300円!
ただし、証拠金維持率が一定以下になると強制ロスカットが発動します。
■ 7. ロスカット(Stop Out)
一定以上の損失が出た時に、強制的にポジションを決済する仕組み。
ロスカット水準(証拠金維持率)は業者によって異なり、
XMでは50%、Titan FXでは20%など。
✅ ロスカット=損失確定ではあるが、
「口座破綻を防ぐ安全装置」とも言える。
■ 8. マージンコール(Margin Call)
ロスカットの前に出る“警告”です。
証拠金維持率が危険水準に近づくと通知が来ます。
放置すると自動ロスカットになるので、追加入金やポジション調整が必要です。
■ 9. NDD方式(No Dealing Desk)
ディーラーを介さない透明な注文処理方式。
海外FXではこのNDD方式(STP/ECN)が主流で、
ブローカーがトレーダーと「利益相反」にならないのが特徴です。
✅ NDD = 公正取引。DD = 相対取引。
信頼性を重視するなら、NDD方式を選ぶのが基本。
■ 10. STP/ECN口座
NDD方式の2つのタイプ。
| 方式 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| STP(Straight Through Processing) | スプレッド広め・手数料なし | 初心者・中級者 |
| ECN(Electronic Communication Network) | スプレッド極小・手数料別途 | 上級者・スキャルピング |
短期売買(スキャルピング)をする人はECN口座が有利です。
■ 11. ボーナス(Bonus)
海外FX独自の特典制度。
- 入金ボーナス(例:100%増額)
- 口座開設ボーナス(例:3,000円)
- 取引ボーナス(取引量に応じた還元)
ただし、「出金条件」や「レバ制限」に注意。
一時的に資金を増やす目的で活用しましょう。
■ 12. ロールオーバー(Rollover)
日をまたいでポジションを持ち越すこと。
持ち越し時にスワップポイントが発生します。
特に金曜夜は“3日分スワップ”が付与されることもあるので要注意。
■ 13. ロング/ショート(Long / Short)
ロング=買いポジション、ショート=売りポジション。
- ロング:通貨の価値上昇を狙う
- ショート:通貨の下落を狙う
例:USD/JPYをロング → ドル高・円安狙い。
USD/JPYをショート → ドル安・円高狙い。
■ 14. スキャルピング(Scalping)
数秒〜数分の超短期トレード。
海外FXではスキャルピングが公式に許可されているブローカーが多く、
国内FXよりも自由度が高いです。
✅ ECN口座で約定スピードが速い業者(例:AXIORY、Titan FX)がおすすめ。
■ 15. デイトレード(Day Trade)
1日で完結する取引スタイル。
ポジションを翌日に持ち越さないため、スワップの影響を受けにくいのが特徴。
初心者でも比較的取り組みやすく、
チャート分析+経済指標のタイミングが重要になります。
■ 16. スイングトレード(Swing Trade)
数日〜数週間かけて値幅を狙う中期トレード。
海外FXの高レバ環境ではリスクが大きくなりがちですが、
スワップポイントを狙う戦略としても人気です。
✅ 例:ポンドフラン(GBP/CHF)のスワップ狙いスイング。
■ 17. VPS(Virtual Private Server)
EA(自動売買)を24時間稼働させるための仮想サーバー。
自分のPCを立ち上げ続けなくても、
VPSを使えばEAが常時稼働します。
✅ XM・TitanFXなどは提携VPSサービスを提供。
自動売買派の“必須ツール”。
■ 18. EA(Expert Advisor)
自動売買プログラムのこと。
MT4/MT5で設定して24時間自動で売買します。
EAの種類:
- トレンドフォロー型
- スキャルピング型
- グリッド型
EAはツールなので「設定・バックテスト・運用管理」がすべて。
“完全放置”ではなく“戦略的自動化”が鍵です。
■ 19. MT4/MT5(MetaTrader)
海外FXの標準プラットフォーム。
- MT4:軽量でEA対応が豊富(現在も根強い人気)
- MT5:スピード・分析機能が強化(次世代版)
チャート分析、インジケーター設定、自動売買までこれ一つで完結します。
■ 20. リクオート/スリッページ(Requote / Slippage)
注文が指定価格で約定しない現象。
- リクオート:注文拒否 → 再入力を求められる
- スリッページ:滑って別の価格で約定
海外FXでは、NDD方式の業者を選ぶことでこのリスクを最小化できます。
■ 用語の“つながり”で理解を深めよう
単語を個別に覚えるより、関係性で理解するのが早道です。
| 分類 | キー用語 | 関連する概念 |
|---|---|---|
| 取引環境 | レバレッジ・ゼロカット | 資金管理・リスク対策 |
| 注文方式 | NDD・STP・ECN | 透明性・スプレッド |
| 取引スタイル | スキャル・デイトレ・スイング | トレード周期・心理 |
| 自動化 | EA・VPS・MT4 | 自動売買・効率化 |
| コスト | スプレッド・スワップ | 取引コスト比較 |
用語を“体系”で覚えると、ニュースやブローカー比較も一気に理解できるようになります。
■ まとめ:20語で海外FXの全体像が見える
| カテゴリ | 用語数 | 学べる内容 |
|---|---|---|
| 基本構造 | レバレッジ・ゼロカット・証拠金 | 取引の土台 |
| 注文・コスト | スプレッド・スワップ・ロット | 損益計算の仕組み |
| 取引スタイル | スキャル・デイトレ・スイング | トレード戦略 |
| 技術関連 | MT4・EA・VPS | 自動化・効率化 |
| 安全性 | NDD方式・ロスカット | リスク回避 |
まずはこの20語を「自分の言葉で説明できる」ようになること。
それが海外FXを“理解して使いこなす”ための第一歩です。

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